映画『あの花が咲く丘で君とまた出会えたら』のキャスト

加納百合・・・福原遥
佐久間彰・・・水上恒司
石丸・・・伊藤健太郎
千代・・・出口夏希
ツル・・・松坂慶子
　　　　　　　　　　　　他

映画『あの花が咲く丘で君とまた出会えたら』のあらすじ

毎日に不満を持っていた百合。百合は、高校卒業後の進路をめぐって、母親と対立しケンカをしてしまった。百合は家を飛び出し、近くにあった戦時中に使われていたであろう防空壕に入った。
気づくと、百合はその防空壕で一夜を過ごしてしまったようで、重い体を起こし外へ出るとそこはいつもの家が並ぶ風景はなく、殺風景な景色が百合の目の間には広がっていた。
百合は自分の置かれた状況が掴めず、ふらふら彷徨っていると青年の彰に出会う。その彰との出会いを機に、百合は彰と知り合い、次第に彰の人格に惹かれていった。
しかし、彰は特攻隊員で、数日のうちに出撃することが確定していた...。
SNSで話題のベストセラー小説がついに映画化。

女子高生がタイムスリップ

今回、意外と忘れがちな設定なのが福原遥さん演じる百合は女子高校生であり、普段は現代で生きているということです。そして、母親とのケンカをきっかけにどういうわけか1945年にタイムスリップする、ということになっております。
私は意外とこのタイムスリップものが好き寄り側の人間なので、すごく個人的には良かったです。また、現代の価値観だったりがそのままタイムスリップ後の世界でも使えるのでその何とも言えない今なら「なんでここまでするんだろう…」とかが時折描かれていて良かったかなと思います。
まぁ、でもこのタイムスリップというのは映画を見てるとつい忘れそうにはなりますよね...。

日本は負ける

少しここはストーリーに触れますが、本編中に百合が「日本は負ける」と口にするシーンがあります。

百合は現代を生きていたので、教科書ベースの話でタイムスリップした時代に起きている現状は理解しています。

ただ、当時の人らにとって「負ける」は1番聞きたくない、そして言ってはいけない言葉。

しかし、当時の人もこの感情を完全に自分の中から消し切った訳ではなくて…。

百合になってみると、めっちゃ辛い状況であることは想像しやすいとおもいます。

結末を知っている百合

百合は、タイムスリップした先の日本の結果を知っています。しかし、百合の周りはその結果なんて知るわけがなく、（百合からすると）履いてる靴が違うような感覚で話が進んでいきます。

出会った彰は、特攻隊。

百合は、彼らのプライドを目の前にしてよりいっそう残酷な出来事であることに気づく。

百合がとある場面で口にした「もうすぐで終わるから…」

この言葉は彰にどのように映っていたのでしょうか。

そこまで、泣けなかったかな…

ここはシンプルな感想です。
この映画のキャッチコピーとして「泣ける映画」というのが取り上げられていると思います。まぁこれは個人それぞれなのでなんとも言えないですが、ちょっと「泣ける」のハードルを上げちゃった感は否めなかったかな、と思いました。
もちろん、涙をする理由がわからないわけではないですし、「あっ、ここなんだろうな」となる場面もありました。そして、感動もしました。
ただ、ちょっと映画の世界から外れると「戦争」「人の命」というテーマを扱っている分、（個人的には）そちらに感情が持っていかれてしまったかな...というのが正直なところです。
現に、今も紛争や戦争は絶えないです。
あとは、ラストシーンですかね。主題歌の入る前の映像はすごく良かったのですが、その前のいわゆるラストシーンですね。そこが、個人的には賛否なのかなと思いました。
賛否というか、うーんなんだろうな、という。
しかし、福原遥さんはじめとした豪華キャストの皆様のお芝居と福山雅治さんの素敵な主題歌も効き、全体としてみれば素晴らしい映画を見させていただいたな、と思ったのも事実です。ぜひ、まだ上映館がお近くにある方は足を運んでみてもよいかと思います。